『風のような声のような feat. 初音ミク』という曲を作りました。
【🔊新曲🔊】
— コサメガ (@kosamega) 2024年2月22日
コサメガ - 風のような声のような feat. 初音ミク
ビートがガチャガチャしてるボカロポップスです!!!
よろしくお願いします!!!https://t.co/DtRnITkead#ボカコレ2024冬#ボカコレ2024冬TOP100 pic.twitter.com/EAqk9vYuIS
-ここからテンプレ-
影響を受けたであろう曲をあげながら、作ってるときに考えていたことや、今思うことを書きます。
作ってるときはかなり無心の時間が長いので、ほとんど全部後付けです。作ってから時間も結構経っているので、他人の曲に「影響元これでは?」と言ってるのとほとんど同じ感覚でやってます。
基本的にSoundQuestを数年前に読んだときに得た知識をもとにやっていて、ある程度そこらへんの作法に慣れてないと読みにくいかもしれません。意味不明な個所は適当に読み飛ばしてもらって、貼ってある曲の該当箇所を聴いてもらうだけでも面白いかと思います(僕が好きな曲を知ってもらえるだけもかなり満足)。
コードはいわゆるディグリーネームで書いています(ディグリーネーム - SoundQuest)。「ドレミファソラシド」とかは階名(いわゆる移動ド)です。
理論的に間違ったことを言ってる可能性が大いにあり、めちゃくちゃなことを言ってたらすみません……。ご指摘いただけると幸いです。
-ここまでテンプレ-
曲・動画リスト
とりあえず記事内で触れた曲・動画のリストを貼っておきます
構想
今回はリファレンスをかっちりとは設定せずに作り始めました。
とっかかりは『鹿あるく - I'm not sure』です。
ボカコレ2023夏の時に聴いて衝撃でした。0:17から、メロディーは4+2の6拍子、ビートは4拍子、コードチェンジは1.5拍のポリリズムにきこえました(あってる?)。0:59からは4拍子の三連符のノリに展開。最後は転調しながらメロは3+3の6拍子、ビートは4拍子に戻りつつテンポが倍に、コードチェンジは1.5拍に(あってる?)。
とにかく、メロとビートがポリリズム的であったり、ビートが変わることによってメロのきこえ方が変わったりするの面白いなという一般的な教訓を得ました。それでいてスッと聴くこともできると凄く嬉しく、『I'm not sure』は実際にそのようになっているようにきこえて、実際に凄く嬉しい。
『風のような声のような』に限らずですが、最近はずっとビートがガチャガチャしてる歌ものを作るのに興味があり、ここら辺の気持ちです。
1サビ
『I'm not sure』が6を4+2に分けたように、8を5+3に分けたらおもしろいのでは?というのが最初の発想です。
あと別の話として、作り始めの時期にアフリカの音楽(全然理解できてなく、解像度が低い)にちょっとハマって、特にバラフォン(マリンバ的なやつ)のリフがひたすらなってる中、ジャンベ?のソロ回しをするこの動画にハマっていました。5:20辺りから始まるソロで、5連符(であってる?)っぽくなるところがマジでかっこよすぎる。
話がそれましたが、上の二つの要素を合わせ、コロコロした音で5+3のリフで曲を作ろうとなり、次のようなリフを作り、ビートを組み、他の楽器を足しました(ところで最終的にこのリフは埋もれ気味になってあんまりきこえなくなりました)。強めのキックを1、4、6拍目に置いて、3+2+3みたいな感じになってると思います。コードは4536。サビでぶん回すのは最近やってなかったので置いてみたところ良い感じだったので採用。
下のスクショで、茶色がクラリネットで水色がフルートです。フルートだけ聴くと4/4拍子でループしてて、クラリネットと合わせてきくと8(5+3)/4拍子にきこえる、みたいな狙いがあります。
ループが出来上がってメロのせるか~となったときに、とりあえず何となく付点四分で「ソ」を並べてみたところ面白い感じになったのでこれを基本に、ノートを足したり、引いたりして聴きやすくなるように調整しました。ここら辺言語化したいですが難しい。5拍目で下のドにいくやつが無いとかなりききにくい気がする。
上のドと下のドを行き来させました。『コサメガ - 風になって』のサビも、音高の変化は同じようなことになってます。
ミュートされてるノーツが付点四分で並べたノーツ。紺色のノーツがキック。薄紫(?)のノーツが最終的なメロ。全体として付点四分のノリがあって統一感がありつつ、どんどんキックと一致する部分がズレることで展開もある、みたいなことになってる気がします。結果的に息継ぎどこ???みたいなメロになりましたが、合成音声だしオッケー!ということに(コサメガ曲はそうがちで、今更ではある)。
もろもろ音を重ねていき、最終的に面白い感じのリズムになった気がします。
編曲のイメージは相変わらずここら辺を目指しています。実現できてるかは不明。
wipが残ってたので貼っておきます。キーが違うのと、IIIm7がかなりI/IIIっぽくきこえる。
作ってるときは全く頭になかったのですが、リズムのノリはかなり『長谷川白紙 - 口の花火』かもと、作ってる終盤に思いました(本当?)
1B
かなり覚えてないのですが、とにかく付点四分でメロを組み始めた気がします。途中で混合拍子になったのも、なんでだっけ………。
サビ前「帰り道に思い出して」のところのコードは2345ですが、4のところがIVmM7なのがお気に入り。要するに#Vaug/IVだと理解していて、IVとかVとかと適当に置き換えで大丈夫だと思って使ってます。『チーム"ハナヤマタ” - ヨロコビ・シンクロニシティ』1:25~などが一例。
Aメロ、サビとの対比のためにもキメ感強めの編曲に。
1A
コードはいわゆる上昇クリシェ。コードのトップノートがソ→ソ#→ラ→シ#と半音で動いていくやつ。最近だと霜降り明星の粗品さんが紹介してるので有名かもしれない。
Aメロでの使用例としては『CINDERELLA PROJECT - Star!!』を念頭に置いていました。
上昇クリシェのメロは「レ」をうまいこと使いつつ、半音で動くところをなぞったり避けたりするのがコツだと思っていて、この曲もそのようになっています。『えり・れみ from STAR☆ANIS - 恋するみたいなキャラリゼ』のサビ(0:52~)や『アイリス - 二人で旅に出る理由は?』のサビ(0:58~)などがそうなっています。
かなりカラフルな印象というか、ドラマチックな雰囲気というか、どっしりした感じが出るコード進行な気がして、これまでのコサメガ曲のムードと若干違うような気がしましたが、最終的に良い感じのところに着地できた気がします。
キックを付点四分でおいて、メロも何となくそれに沿うようになってます。これで全体を通して付点四分のノリが貫くような感じになりました。
編曲は楽器モリモリ。楽器少な目で始めてサビで増やすみたいなのをやろうと思っていたのですが、ノリで足していったらどんどん気持ち良くなってしまい、結局こんな感じになってしまいました。良いのか悪いのか怪しいですが、これはこれでいい気がします。Bメロをキメ多めにして密度的な展開作ってるので一応ダレ過ぎないようには工夫。
イントロ
サビの変形。キメって気持ちいいよねというくらい。
2A
リリースカット的な?ダッキング的な?感じでドラムとボーカル以外のバスにボリュームのオートメーションを書いてます。1Aのキックは付点四分で連続させて、最後の二拍で帳尻を合わせていたのですが、2Aでは最初の二拍分で調整してます。最近のコサメガ曲は2番以降リズムで大き目な展開をつけるのしかやっておらず、ワンパターンかもしれない。今回は耐えてる気がしますが、そろそろ別の展開もやっていきたいものです(そもそもabcabc的な展開をもうやめた方が良いかもしれない)。
2B
付点四分を一拍と解釈して、三連符のノリに。『鹿あるく - I’m not sure』的な発想のつもり。一応2Aの終わりで予告的にノリを変えてるのですが、作ってる最中に聴き過ぎたせいで判断がつかなく、若干唐突かもしれない。今の自分が聴く分には面白い変化だな~と思っていますが、どうでしょう(ご意見お待ちしております)。
サビ前、1Bではタメを作ってたところさらっと行くやつ、好き。
パッと思いつくのだとUNISON SQUARE GARDEN - シャンデリア・ワルツとか
2サビ
ほぼ同じ
ボーカルチョップ地帯
ボーカルチョップ、最高~~~~~~~。「ドゥルルル ル ル ル ル」みたいな感じでスローになるノリかっこいいな~というのはあって、動画3:31からはそれです。Exponential Rhythmsって言うかもしれない(言わないかもしれない)。下動画の0:38~みたいなやつ。
『風のような声のような』は単にグリッドに沿って間隔を広げてるだけ。
サビのメロもそうだけど、とりあえず等間隔でコピペしまくって、ポリリズム的になって面白いみたいな発想があったかもしれない。
最後はリバーブで飛ばしてDメロへ。
Dメロ
概ねサビと同じノリでコードは4321。ご存じの方はご存じの通り、コサメガは4321が大好きでして、やってなかったからやったらいい感じだったので採用。
メロは部分的にイントロの変形なのでそこまで唐突じゃないはず?
4321やったら終わり感出たのでサビに戻る予定だったのをやめてアウトロへ。
アウトロ
イントロのメロを伸ばしてちょっと編曲変えて終了。静まってから頭の方に戻ると気持ちいいよねというのはこれ意識です。
その他の曲
これに負けないエネルギーを出したい
これに負けないエネルギーを出したい2
アンセムが過ぎる。
やがて日が過ぎ 年が過ぎ
古い荷物も ふえて
あなたが かわっても
失くしたくないものは
ワタシに あずけてね
よろです🙏
後はバイブスのUNISON SQUARE GARDENを少々。
人類史上最高に
どうしようもない最狂乱を
さあ デリバリーしちゃうけど
もちろん共犯関係とはいえ
きっと絆なんか無い
期待なんかしないでよ
👈👈👈
その他の曲以外
読みました。理解できてるか怪しいですが、ボカロを使う意味、他の媒体ではなく音楽である意味について考えるきっかけになりました。
動画
今回は動画についても書いてみます。これまでのコサメガ曲の動画にも同じこと言えると思います。動画は音楽以上に良く分かってないのでいろいろ漏れある気がし、思い出したら追加します。
曲始まる前に映像挟まるのいいよねというのはこの動画意識。
※1:50辺りから自傷行為の描写があるので苦手な方はご注意ください
『22才の夏休み』もそうですが、全体の画質とか手振れとか字幕の感じとかはこの動画意識。話逸れますがフロントメモリーのこのバージョンマジで好き過ぎる。
あとはHSAMI groupも好き。
MVではないですが、道端にあるおもしろいもの撮るの楽しいよね、とかズームの感じとか、手振れの感じとかはこちらの動画意識。普通によく見てるYouTubeチャンネル。
高速で映像切り替わるのはこちら意識。
全体的な雰囲気?というか合成音声と実写の質感?というかはこちら。big love。
踏切の音ハメ(?)はこちらの2:00~のやつかも。
アウトロはこちらのイメージ。エフェクトはよく分からないのと、急に自分がやりだしてもあわなそうだなと思い、黒の余白がでかくなるのと、最後に真ん中にドンと文字がくるのだけ参考に。
4:17~スネアに合わせて画像がパパパッと切り替わってからロゴが出るのが大好きで、字幕で代用?過去の映像パパパっと切り替わるのも、バイブスとしては同じかもしれない。このライブ映像好き過ぎてマジで何回も見てる。
おわり
おわりです。変なこと言ってたらご指摘いただけるととても嬉しいです。